【運動機能分析装置ザリッツの紹介】
私は「高齢者の健康状態を評価するための新しい体力測定法の開発」というテーマで研究をおこなっています。
高齢者が体力測定をおこなうとよい理由は2つあります。1つめは、自立した生活を遂行するのに必要な筋力、バランス、歩行能力などを評価し、どの体力要素が低下しているかを定期的にチェックすることで、介護予防に役立てられることです。2つめは、自身の健康状態を把握することは動機づけの面でも効果が期待でき、自主的・主体的な健康づくりの推進につながります。
そこで、大藏研究室では株式会社タニタと共同で高齢者の運動機能を評価するための測定機器「ザリッツ」を開発しました。ザリッツは体重計のような形をしており、その上で立ち上がり動作をおこなうだけで、運動機能をチェックすることができます。立ち上がる際に発揮される「パワー」や「スピード」だけでなく、立ち上がってから重心が安定するまでの時間を計測することで「バランス」を評価できます。
ザリッツは病院や高齢者の福祉・介護施設、保健センターなどに設置され、介護予防に役立てられています。