東京都健康長寿医療センター研究所の報告によると、加齢に伴う歩行時の内旋傾向や骨盤の後傾は女性でより顕著にみられ、歩行の安定性や下肢筋力の低下と関係しているとされています。特に高齢女性では「内股歩行(うちまた)」になりやすく、転倒リスクの上昇や膝・股関節の痛みの一因となることもあります。

歩行姿勢の改善は、仰向けで足を開く「足パカ運動」や、横向きで脚を上げる「横向き足パカ」、椅子につかまりつま先立ちをする「かかと上げ運動」などが効果的ですが、さらにおすすめなのが「タンデム歩行」です。

タンデム歩行(一直線歩行)とは、かかととつま先を一直線上に置いてゆっくり歩く運動です。体幹や骨盤の安定性、左右のバランス感覚を高めることができます。転倒予防のためのリハビリ運動としても広く用いられており、足裏の感覚や集中力を養う効果もあります。テレビのCM中や家の廊下を使って、壁に手を添えながらゆっくり歩くだけでもOK。無理なく続けられる「ながら運動」として、毎日の生活に取り入れやすい方法です。

運動は「頑張るもの」ではなく、「生活に溶け込むもの」。日常の小さな習慣から、安定した歩行と安心できる毎日を取り戻しましょう。