高齢者の生活機能を維持するためには、手指の巧緻性と下肢機能の両方をバランスよく鍛えることが大切です。
「生活機能」とは、食事、着替え、移動、買い物など、毎日の生活を自分らしく送るために必要な力のことです。また、「手指の巧緻性」とは、指先を細かく思い通りに動かす力であり、箸を使う、ボタンを留める、字を書くなどの動作に関わります。さらに、「下肢機能」とは、立つ、歩く、階段を上る、転ばないように体を支えるための脚の力やバランス能力のことです。
手指の運動としては、図①の指折り運動や、図②のボール握り運動があります。
指折り運動は、親指から順に一本ずつ指を曲げたり伸ばしたりする動作を繰り返す運動です。慣れてきたら逆の順番で行うことで、脳への刺激にもつながります。ボール握り運動は、弾力のあるボールを握ったり、ゆるめたりする動作を繰り返す運動で、手の力を保つのに役立ちます。
下肢の運動としては、図③のその場での足踏み運動や、図④の立ち座り運動があります。足踏み運動は、その場で足を交互に上げることで、歩く力やリズム感を保つのに役立ちます。立ち座り運動は、椅子からゆっくり立ち上がり、再び座る動作を繰り返すことで、脚の筋力やバランス能力の向上につながります。
これらの運動は、自宅で安全に行うことができ、特別な器具も必要ないため、続けやすい運動です。日々の生活に取り入れることで、生活機能の維持や要介護予防にも役立つと考えられます。

