【歩行と認知症予防の関係】
「老化は足から」と言われているように、加齢とともに歩く速度は低下することが分かっています。
なぜ、歩く速度が低下するかというと、加齢とともに全身の筋肉量が減少したり(サルコペニアといいます)、身体機能全体が低下したり(フレイルといいます)するため、歩幅やピッチが落ちてしまうからです。
また、歩くことは町中を移動するので、安全かつ効率よく目的地にまで到達するには、どのような経路を、どれくらいの速度で行けばよいかなどを判断し実行しなければなりません。 そのため、視空間能力、注意力、実行力などの認知機能も必要となります。 つまり、歩行能力(速度や歩幅)が低下することは、認知機能低下の予兆といえます。
認知機能低下を予防する歩き方のポイントは以下の通りです。 少しずつでもよいので、毎日歩き血液の循環を高め、脳を活性化させましょう。そして、歩幅を少し広げて歩く(大また歩き)ことも効果的です。 国立環境研究所によると、大また歩きをすると、脳の複数の部位が刺激されるそうです。目標とする歩幅は65センチくらいです。たまにご自身の歩幅を確認してみてくださいね。